法テラスの常勤弁護士は異動があるので、前任者の受任事件の引継ぎ(と、自分の後任者への事件の引継ぎ)という事態が生じます。
引継ぎがありうることは契約書にも記載があって、お客さんにきちんと説明した上で依頼して頂くようにしています。
ぼくも、昨日の着任日に諸手続きを進め、今日から引継事件の精査に入りました。
引継事件は、前任者が途中まで進めてくれているので楽かと思いきや、引継事件特有の難しさもあると思っています。
例えば、A市からB市まで行くには、山を超えるルートと、山を迂回するルートがあるとします。人によって得意なルートが違うでしょうし、その日の状況によっても選ぶルートは変わってくると思います。
ここで、山を超えるルートが得意なぼくが、運転を引継いでみたら、山を迂回する方向に走ってきていた、というようなことが起こることがあるのです。
前任者がどうして山を迂回するルートを選んだのかという事情をよく調べないといけません。また、今後自分が運転していくのであればUターンした方がよい、という可能性も無いわけではありません。
そういうわけで、引継ぎがあった後には、前任者にお話頂いた事を再度確認するようなことがあり、また、微妙にあるいは大きく方針が変わることもあります。
それは、上記のような理由があって、後任者として良い処理をするためにどうしても必要なことですので、どうかご容赦頂きたいと思います。