先日,三戸郡で脳梗塞の方の支援会議に参加をしました。
出張して支援会議に法律職として参加することも法テラス常勤弁護士の勤めです。
支援会議では色々の興味深いお話が聞けました。
施設の方々は,外出が難しい入所者のために,手動の回転寿司を作って入所者の方々を楽しませて下さったそうです。机の周りに手製のベルトコンベアを巡らす手法は,私も娘のためにやってみたいと思いました。
また,障害サービスを受けている方の意思決定をどのように支援していくかについて,昨年(平成29年)3月に厚生労働省からガイドラインが発出されていることも紹介されました(障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドラインについて)。
「意思決定支援」は支援する側の立場に立った用語になっていますが,「誰しも意思決定能力がある,ただ,支援が必要な場合があるだけだ」という理念からすれば,本当は,意思決定する本人を主体にした「支援された意思決定」(supported decision making)と訳すべきですよね。
実際,今回の支援会議のご本人も,脳梗塞により言葉が出づらいため,オープンに質問してもあまり答えが出てこないのですが,トーキングマットを使ってコミュニケーションを取ると,表情豊かさに様々な反応が返ってくるわけです。
うまく聞けば豊かな反応が返ってくるということからすると,弁護士を含めた支援者側の力量が問われている,外から見て本人のためになれば良いと済ますわけにはいかない,ということがいえるのではないかと思います。